日中“急接近”双方の思惑 「競争から協調へ」

10/27 00:43
競争から協調へ。
新たな段階に入ったとした安倍首相。

日本と中国が急接近する訳とは。

日本時間26日午後6時前から始まった、安倍首相と中国・習近平国家主席による首脳会談。

安倍首相は、「わたしの訪問を契機として、競争から協調へ、日中関係を新しい時代に押し上げていきたい」と述べた。

習近平国家主席は、「中日関係はさまざまな課題を乗り越え、紆余(うよ)曲折を経てきたが、双方の努力によって再構築され、正常な軌道へと戻りつつあり、再びよい傾向を見せています」と述べた。

競争から協調へ。

会談で両首脳は、新たな日中関係を構築し、安全保障については、東シナ海の問題について、安倍首相が現状の改善を求める一方、意思の疎通を強化し、不測の事態を回避することで一致。

また、安倍首相が習主席に対し、2019年の訪日を要請したところ、習主席は真剣に検討したいと応じた。

これに先だって行われた「第三国市場協力フォーラム」では、日中の企業による、タイでのスマートシティの開発など、52の覚書が交わされ、経済面でも、今後さらに協力していくことが確認された。

かつては、尖閣問題などで、冷え込んでいた日本と中国がここへ来て急接近。

しかし一方で、日本の政府関係者からは「日本政府は中国が提唱する『一帯一路』には賛同しない」といった声も上がっている

「一帯一路」とは、習近平国家主席が提唱する「巨大経済圏構想」。

その事業の対象となる範囲は、中国から陸路、そして、海を通じてヨーロッパにもおよぶ。

中国国営の中央テレビは、26日の会談で、習主席が「ともに一帯一路を建設することは、中日の深化、ウィンウィンの協力に新たな舞台と試験場を提供する」と発言したと報道。

日本が今後、「一帯一路」構想に参加するかのような発言だが、実は今回、日本政府は、あえてフォーラムの名前に「一帯一路」という言葉を使わず、わざわざ「第三国市場協力」という表現に言い換えている。

26日、FNNの単独取材に応じた安倍首相は、「『一帯一路』については、国際的に日本を含めて、さまざまな懸念があることは事実です。そこで先ほど、中国側と『第三国協力フォーラム』というものを開催して、国際スタンダードにのっとって、協力していこうということで、完全に一致することができました」と述べた。

急接近の一方で、「一帯一路」への直接の支持を表明せず、一定の距離を置いた形の日本政府。

この背景について、拓殖大学・富坂聰教授は「おそらくアメリカに遠慮したのではないかと」、「(今回中国と組むことになった背景は?)やはり、対立していられないというのが大きな意味としてあると思う。ある意味、中国とうまくやっていくというのは、日本経済の将来を考えるうえで、非常に大事だということが言える」と話した。

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