人手不足「日本」窮状と未来 入管法改正案閣議決定

11/02 18:00
政府は、人手不足が深刻な業種について、外国人労働者の受け入れを拡大する「出入国管理法改正案」を閣議決定した。

この改正案では、日本で働く外国人労働者について、特定技能1号と2号という2つの新たな在留資格を設ける。

1号というのは、日常会話ができる日本語能力のほかに、業務について、一定の知識と経験が必要で、在留期間は通算で5年。

そして2号は、専門性の高い熟練した技能が必要で、在留期間というのは、更新することができるので、長期滞在が可能になる。
あわせて、家族の帯同も認められるという。

1号、2号はどういった業種が対象なのか。

1号は、介護や農業、建設など。

2号は、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空整備の4つが候補に上がっている。

1号よりも、2号のほうが専門性が求められている。

現場で働く外国人労働者を取材した。

タクシーの運転席から笑顔で迎えてくれたのは、スリランカ人のマンジュラ・アマラコーンさん(50)。

半年前から、東京のタクシー運転手として働いている。

日の丸交通のマンジュラ・アマラコーン乗務員は「(乗客が)『この人大丈夫』って思うところはあるから。そういうことがないように、お客さまを迎えに行ったときは、ちゃんと『どうぞ』って、(日本語で)声かけてあげると、安心感があると思う」と話した。

こうした外国人労働者をめぐり、政府は2日、出入国管理法改正案を閣議決定。

外国人労働者の受け入れ拡大に、かじを切った。

背景にあるのは、日本が直面している深刻な労働力不足。

山梨・甲府市にある食品メーカー「中部食品」の工場。

スーパーなどで売られる、切り身用に魚をさばいているのは、日本に住んで1年のベトナム人、クアンさん(20)たち外国人。

日本に来て1年のクアンさんは、「最初は(仕事が)本当に大変だったんです。僕は外国人ですからね。最初は、日本語がうまく話せなかったので、何でも大変と思って」と話した。

現在、こちらのメーカーで働いているベトナム人は22人。

午前2時からの作業で、深夜手当などを入れた月給はおよそ20万円。

中部食品の深澤正洋さんは「きっかけは、やはり、日本人雇用が非常に厳しくて。募集しても、なかなか雇用できない。(外国人は)非常に即戦力になっています」と話した。

クアンさんたちは、3人ずつほどに分かれて、会社が用意した3LDKの部屋で集団生活をしている。

この日の晩ごはんは、牛肉と野菜炒めに、オムレツ、野菜スープ。

すべて、故郷ベトナムの料理。

まだ20歳のクアンさんをはじめ、全員独身。

クアンさんは、「(もし彼女が欲しいとなったら、日本の女性? ベトナムの女性?)日本人はいいですけどね」と話すと、タンさんは「かわいいね」と話した。

また、タンさんは、「(日本の女性でも大丈夫ですか?)大丈夫、OKです」と話した。

日本で働く外国人労働者は、2017年10月の時点で127万人を超えて、過去最高を更新。

さらなる受け入れ拡大に、街の人からは不安の声も。

50代女性は、「うちの4階に中国人がシェアハウスやってます、マンションで。5人くらい住んでて、瓶・カンの仕分けもしないので、注意したんですよ、中国語で。でもやってくれないので、わたしが仕分けした」と話した。

こうしたトラブルにもつながる言葉の壁。

その解決のヒントが、移民大国ドイツにあった。

大きな肉が目立つ、アラブ料理店。

ここで働いているスタッフは、ほとんどがシリアからやってきた人たちだという。

これまで、多くの移民を受け入れてきたドイツ。

首都ベルリン南東部にあるノイケルンは、中東からの移民や難民が集まる街。

この街では、イラクやシリア、アフガニスタンなど、さまざまな国からやってきた人たちがドイツ語の勉強を行っている。

「フォックスホッホシューレ」を日本語に訳すと、市民学校。

ドイツ政府は、こうした市民学校で、条件を満たした移民たちを対象に、あわせて600時間のドイツ語の授業を行っている。

授業料は無料。

アフガニスタンから来たファティマさんは、「わたしは24歳で若い。職業実習したいんです。たくさん言葉を学んで、たくさん働かないといけない」と話した。

ドイツ語を教えるモニカさんは、この無料のドイツ語指導が、受け入れトラブルを防ぐ鍵だという。

VHSドイツ語研修のモニカ・ボーメ先生は「社会の安定は、人々が言葉を話せるかどうかにかかっている。ドイツの人たちの行動の意味を、理解できるようになりますから」と話した。

日本が踏み出そうとしている、外国人労働者受け入れ拡大への道。

わたしたちの社会には、どのような変化が待っているのか。

公式Facebook 番組からのメッセージ

FNN
FNNプライムニュースデイズ
FNNプライムニュースイブニング